「とりあえず太郎の現在のレベルを知る」という程度のつもりで受けた日能研の全国テスト。大量の資料を渡され、あれこれ中受ママのブログも読み漁り、流れはなんだか「通わせる」方向に。でも残る「本当に通うの?」とモヤモヤ。メリットデメリットを整理します。
テストを受けて悩みは深まった
登校拒否状態だった太郎が何とか持ち直して1年弱。学校と家庭の勉強に安定して取り組めるようになってきたので、そろそろレベルを知りたいと日能研の全国テストを受けたのが10月24日のこと。通わせるのか?という悩みに直面しています。
試験の成績は上位20%に入っていて、このままパパ塾で進めても、まだまだ伸ばせるんじゃないか?とも思います。
一方で、多くの子どもが4年で受験勉強をスタートさせることを思うと、この波に乗らないと決断するのも怖い。考えを整理してみようと思います。
塾に通わないメリットとデメリット
- 好きなことをする時間を確保
- 習い事を続けられる
- 学習の得意不得意を親がよく把握できる
- 週末キャンプを継続できそう
- 親の仕事の都合に左右される、親の労力を取られる
- 演習の量では劣る。成績を伸ばせるのか不安
- 親子ともに感情的になりがち
- 5年で入塾して追いつくのが大変
通わないメリット 好きなことをする時間を確保
子供の精神衛生上も、中学入学後のさらなる伸びのためにも、大事だと思うのが好きなことをする時間です。
太郎のようなプチグレーゾーンの子にとって、人と関わらず自分の世界に没頭する時間は非常に貴重。「ロボット作りで起業したい」という目標を持っているので、そのための作業時間を確保してあげたい。
だけど宿題の多さから塾に行っていない日も勉強漬けになり、貴重な時間が失われるのでは、という懸念があります。塾に行かなければこの時間をあと1年は確保できる。これは大きなメリットです。
通わないメリット 習い事を続けられる
太郎は現在6種類の習い事をしています。
- サッカー
- 水泳
- プログラミング
- 習字
- 英語(オンライン)
- 中国語(オンライン)
さすがに多いので、どれかを辞めたり、回数を減らしたりすることになりそう。
コロナで休会となっていた期間が長いだけに、今やめるとなると中途半端になってしまったなと思います。これはコロナ禍に小学低学年を過ごした現世代ならではの悩みです。
通わないメリット 親が子供の得意不得意をよく把握できる
親塾の最大のメリットがこれ。不得意分野があれば時間を割く、すっと理解できればどんどん進められるところ。ペースを子供に合わせられるので非常に効率的です。
太郎は学童で英語など勉強していましたが、ふたを開けるとてんで理解していなかったということがありました。学童側からも個別にアドバイスがなく、親もついていけてない状況を把握していなかったためです。
例えば漢字ならどの漢字のどの読みが苦手、というところまで親が把握できているというのは大きなメリットです。なんなら週末に山を歩きながらでも、空に書いて確認できるので。
通わないメリット 週末キャンプを継続できそう
キャンプって、単に楽しく屋外調理してるだけじゃないんです。
- 隣のサイトになった子と友達になる→人間関係の築き方と他者へのリスペクト
- 火を起こす、料理をするなど役割を全うする→責任感を育む
- 「今日はこれをしよう」を徹底的にやる→好奇心と計画性、遂行能力
自分で何をするか探し、その楽しみ方を考え、他者を巻き込んでいく。大人になった時に格段に効いてくるのは、受験勉強よりもこうした原体験の方だと思っています。
中学受験があるとはいえ太郎はまだ小3。まだまだ原体験が必要な時期。たくさん外に連れていきたいのです。
以上4つのメリットを考えてきましたが、やはりデメリットもありまして。
通わないデメリット 親の仕事の都合に左右される、親の労力を取られる
親が家にいて、安定したスケジュールで生活できるというのは親塾の大前提。中学受験した私自身は小5まで家庭学習のみでしたが、それができたのは母親が家にいたから。
でもフルタイム共働きだとそうもいかないですよね。例えば夜は19:00~21:00あたりが教える時間になりますが、出張、残業、飲み会など入っただけで授業計画が崩れます。
毎日定時で動くというだけでハードルが高い。まずはこれが最大のネック。
通わないデメリット 演習の量は劣る、成績を伸ばせるのか不安
家庭学習だと気持ちの切り替えが難しく、どうしても演習の量が少なくなります。弟が隣でゴロゴロしてて、「あっち行ってよ‼」と蹴りあいになることもしばしば。
「勉強しなさーい」ってなりますよね。怒っている自分が容易に想像できます。今以上に。
でも塾があると「終わらせなきゃいけない」って緊張感がありますから。そういった緊張感と、演習量の不足。それがそのまま成績に表れるだろうなというのがデメリットの二つ目です。
通わないデメリット 親子ともに感情的になりがち
ママは厳しすぎるので我が家ではパパが教えていますが、それでもしょっちゅう「もういいよ。やめた」ってやりあってます。子どもって「間違ってる」って指摘されるの嫌いですよね。「本当は分かってるんだから〇にしろ」とか泣き出したり。
頭の中で分かってても、解答用紙に書いてなければ〇は付かないんだよ
って親が正論を言うだけで険悪な空気になります。
通わないデメリット 5年で入塾して追いつくのが大変
中学受験の勉強は5年でぐっと難しくなります。家庭学習の時間も増えます。4年で習ったことが完全に消化できていればこの時にうまく移行できますが、4年の学習が中途半端だと、移行が大変。
私自身は6年生(5年の2月から)で日能研に入塾しました。小3くらいから公開模試で成績の定点チェックはしていて、常時成績は上位だったそうですが、やはり小5の後半からはじわじわ落ち始めたとのこと。
小6で入塾してからは常時母親がつきっきりで、ノートに答えを書く時間すら惜しんで勉強していました。家庭学習で長い時間を通して、小5や小6で通塾開始となると、伴走する親も相当のコミットが求められます。
4年から徐々に塾通いのリズムをつかみたい
と思うゆえんです。
4年から入塾するメリットとデメリット
では次です。入塾するメリットとデメリット。入塾しないメリットデメリットの逆という項目も多いので、かいつまんで見てみます。
- ペースメーカーがいる安心感
- 塾の先生、友達からの刺激
- 塾の授業は楽しい
- 親塾よりは親に時間的な余裕が生まれる
- 家族でご飯を食べる回数が減る
- ジオラマ、ロボット作り、習い事のための時間減
- 塾のクラス分けヒエラルキーに早々と染まる
- 60万くらい余分にかかる?
- 宿題が大変
- 週末キャンプに行けなくなるかも?
通うメリット 塾の先生、友達からの刺激
塾って楽しいんですよね。私は日能研大好きでした。
日能研って私が通っていた時も成績順に子供を並べるんです。私は大体クラスの1~3番に入っていたので最前列なのですが、たまに順位が落ちる。そうすると悔しくて、めちゃくちゃ勉強するんです。そうするとまた返り咲く。
小さいプライド、小さい承認欲求ですけど、これが結構大事。やれば成果が出る。それが自信になる。
塾通いの楽しさって、単に先生が面白いことを言って笑わせてくれるっていうだけじゃなくて、手ごたえがある楽しさなんですよね。脳の発育にとっても良さそうじゃないですか。やる気を燃やしてくれる環境でガンガン難問を解く方が。
通うデメリット 家族でご飯を食べる回数が減る
塾が終わる時間は日能研で19時20分、サピックスで20時。子どもが帰宅するまで夜ご飯を引っ張れないので、別々に食べることになってしまいそうです。
今はヒロシ(夫)が仕事が遅くならない限りは全員そろっての夕食なので、それが叶わなくなるのは残念だなと。この忙しい東京で、ほぼ毎日家族全員で食事できていたということが、とても貴重なことだったんだなと実感します。短かったなあ。
通うデメリット 塾のクラス分けヒエラルキーに染まる
会社の同僚から聞いた話では、小学校のクラスメート間にクラス分けでカーストができるとのことで。あの子は上位クラスだとか、あの子は最下層だとか、言い始めるそうですよ。
ちょっと話それますが、桜蔭生って高校になると開成の子と付き合うパターンが多いんです。小学校の時に塾で同じクラスだった子を介して紹介しあったり(合コン)するんですが、大体お相手は御三家。
もちろん個別のカップルは様々ですが、集団で会うときは御三家同士が楽。なんでかって言うと、相手が御三家以外だと、こちらは気にしていなくても、先方がすごく気にしたりするから。
「頭いいんでしょ」とか「俺らバカだから」とか、よく言われました。向こうだって良い学校に入っているのに、相手に合わせて卑屈になるなんて、その方がバカみたいじゃないですか。その世界に早々と足を踏み入れてほしくないな、と。入るのが遅ければ遅いほど、成績に関わらず自己肯定感高いままでいられないかな、と思ったりするわけです。
大事なのは本人の意思
と、親が先回りしてあれこれ気をもんでいるわけですが、結論を出すにあたっては「子供の意思を尊重する」ということで考えてます。上記のメリットデメリットを子供に説明したうえで、最後は子供に選ばせる。そのための思考整理でした。
ちなみにこの投稿を書いている間にサピックスの入室テストを受けてきたので、次は「入るなら日能研か?サピックスか?」でまた延々と悩みます。
長々とお読みいただきありがとうございました。