期待の反動の大癇癪 カオスなまま2024年は終了 本番まで32日

白目トモ子(筆者)
メディアの片隅で生き延びてきた物書き。小学生男児2人を育てる。目下の悩みは不登校で発達特性ありの長男の中学受験。
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12月31日

8:00

不機嫌な年末

ホテル泊の最終日。今日も元気にホテルからサピックスへ……と言いたいところだが、なぜだろう、「気分よく塾に行く」だけのことがこれほど難しいのは。

起こしたのは朝の7時。昨晩は22時に就寝しているだけあって、スッキリ目覚め、スタートは上々だ。ホテル下のベーカリーで朝ごはんを調達し、ついでに昼ごはんのお弁当も買って部屋に戻ると、長男は時事問題の冊子を読んでいる。この時点で7時半。まだ許容範囲だ。部屋を出る前に基礎トレと漢字を済ませる余裕も十分ある。

しかし、どうしたことか、そこから一向に進まない。私が購入してきたパンへのコメント、唐突に始まる「ペリーがどれほど気に食わない奴か」についての持論の展開。さらには「踊らない」というツッコミを要する謎の挙動まで披露してくる。合間合間に、「それはいいから、着替えよう」「顔を洗おう」「薬を飲もう」と声をかけ続けるが、やがて時計は8時を指し、8時15分を過ぎる頃には、基礎トレを終えるどころか手を付ける時間すら残されていない。

太郎

凸凹中受、いよいよラストスパートだ!

白目太郎の中受のこれまで

小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。

小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。11月にS偏65に到達するも、絶賛足踏み中。

「何でそんなに不機嫌なわけ?」

私の眉間のしわがマリアナ海溝よりも深くなり、脳に突き刺さるのではないかという深度に達した瞬間、長男が不本意そうな顔で私に尋ねてきた。言ってくれるじゃないか。まるで私が、私自身の問題で不機嫌になっているかのような物言いだ。時間感覚が完全に欠如した子供に、秒針が進むたびに「急ごうね」と囁き続け、その報われなさに疲弊したからだ、という答えをグッと飲み込む。

沈黙。そしてため息。できるだけ冷静な声で伝える。「38分の電車まであと5分。それで間に合うの?」

電車の時間については、5分前には席についていられる計算で、あらかじめ調べて伝えておいた。それなのに、時計を確認するそぶりすら見せない長男。そして返ってきたのは、この一言。

「そんな風に嫌味言って、楽しい? 間に合うと思ってるの?」

……言うじゃないか。間に合わないと思うなら、さっさと動けばいいだけの話だろう。授業を最初から受けて、1点でも多く取る。そのために、時間通りに出発する。それだけのことなのに、どうして目標がこれほど果てしなく遠くに霞んで見えるのか。私の苛立ちなどお構いなしに、時計の針はただ無情に進み続ける。

22:00

期待の反動の大癇癪へ

何とか尻を叩いて塾に向かわせ、朝9時から18時まで、9時間の授業を終えて帰宅した長男は、不機嫌を通り越して嵐そのものだった。「今回こそは上がるはず」だった席次は、期待とは裏腹に下がり、授業中なんとか堪えていたショックの反動が、家に着くや否や爆発した。

ぶつぶつと何かを呟きながら、子供新聞を丸めてクッションに何度も打ち付ける。泣いて、叫んで、「大晦日なのに、大晦日らしいことは何もできない!」とさらに泣く。弟が手に持っていたおもちゃを無言で取り上げたかと思えば、即座に弟からパンチを喰らい、さらなる泣き叫びへ突入。リビング中に響き渡る大混乱に、もはや誰も手をつけられない。

こうして、我が家の大晦日、そして2024年は、カオスの中、騒々しく幕を閉じたことをここに記しておく。

太郎

今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの2年間だったよね。

トモ子

何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。

 
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