12月28日
14:00
冬期講習で目指す限界突破
中学受験ブログらしく、勉強面の頑張りについても記録しておかねばならない。
冬期講習はまさに最後の総仕上げ。志望校別サピックスオープンの昨年度までの過去問を使い、連日「そっくり模試」を受けているような状態だ。模試と違い、全体の中での順位は出ない。しかし、毎日成績順での席替えがあり、自分の合格可能性がいかほどなのかは知ることができる。本番へ向け、徹底的に1点にこだわる受験戦士が爆誕するはずの、最後の限界突破の頂だ。
さて、その中での長男の攻防の記録である。
初日は学校の年内最終登校日だったため1コマ目に遅刻。2日目は下腹から攻撃してくるオナラとの戦いで疲弊して撃沈。3日目は再度のオナラとの攻防戦を恐れた長男が塾の一歩手前で逡巡したため1コマ目を欠席。
……これは本当に成績の記録なのか。どう見てもオナラとの戦いの記録じゃないか。まるで、志望校への登頂の前に、山麓のトイレ前で足踏みしている状態だ。
そんな中で迎えた、正念場の4日目。お腹の調子も悪くない。さらに、昨日かろうじて受けられた3科目の結果が悪くなかったこともあり、今日こそは最初のコマに間に合うように行き、4科目コンプリートしてくれ、そして、せめて中位には食い込んでくれと、祈るような気持ちで送り出した。
20:00
緊急親子作戦会議
物事がそうスムーズに運ぶわけがないのが、この世界の理というものだ。4科目揃って受けられた日に限って撃沈するのは、一体どんな神秘的な力学が働いているのか。今日も振るわず、そういう時には決まってふわふわと浮遊感漂う足取りで帰ってくる。
「多分悪い。最下位ではないとは思うけど、下の方。」
長男の報告を受け、ついに深刻な顔で親子会議が開かれた。眉間に皺を寄せた私が口火を切る。
「あのさ、11月ごろは調子良かったじゃん。あの頃と今、何が違うの。最近は基礎トレでも100点取れてないでしょ?」
長男は「そうだね」と頷き、しばし考え込む。そして彼なりの分析を披露した。
「基礎トレで100点を取るのと、志望校対策でいい点を取る状態は違うかな。」
違うのか。なるほど。「どう違うの?」と疑問を投げかけ、さらに話を促す。
「基礎トレで100点を取るときは、注意深く解いてる感じ。志望校対策のテストでいい点を取るときは、頭がスッキリしている。」
ほほう。頭の状態については自覚があるのね。さらに深掘りする。「スッキリしてる時って、何が違うの?」
「スッキリしている時は、終わる量が見えてるんだよ。だから、勉強してる最中も見通しが立って、終わった後にも頭がスッキリしてる。最近は違うじゃん。やることが多すぎて、どこまでやっても最後まで終わった感じがしない。だから、頭の中もずっとモヤモヤしてる。」
そして、私が11月ごろに投入したスケジュールボードの問題点を指摘してきた。
「お母さん、スケジュールの黒板作り直したでしょ? 新しく作ってくれたやつ、やることが多すぎて、終わった気がしないんだよね。前の少ないやつの方が良かった。」
確かに、スケジュールボードを作り直した。以前使っていたボードが手狭になったため、倍のサイズにして、すべきタスクをすべて書き出したのだ。もちろん、書き出した全量をこなすわけではない。「1日が36時間あればしたいこと」のリストとして、全てを書き出し、その中から優先順位をつけるための目安とするつもりだった。だが、どうやらそれが長男にとっては消化不全感を招く原因となっていたらしい。
ボードの作り替えが「原因」とする長男の主張には多少の疑問も感じるが、一考の価値はある。「することが多すぎる」という感覚が、集中力を妨げているのだとしたら、勉強内容をスリム化し、本人がコントロールできていると感じられる範囲に収める必要があるのかもしれない。
さらに、調子が良かったときに導入していて、今はやめたことがあるのを思い出した。あれも、案外、効果があったのかもしれない。試しに再導入してみる価値はありそうだ。
今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの2年間だったよね。
何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。