ようやく日の目を見た過去問解き直しノート 本番まで3日

白目トモ子(筆者)
メディアの片隅で生き延びてきた物書き。小学生男児2人を育てる。目下の悩みは不登校で発達特性ありの長男の中学受験。
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  1. 1月29日

1月29日

算数の過去問解き直しに着手

年末のホテルごもり中に作った算数過去問の解き直しノートが、ようやく日の目を見た。ここまではSSの直しやら、立体の切断やら、過去のテキストの復習に追われ、過去問の解き直しまで手が回らなかった。特に立体の切断に至っては、解き直しどころか「初めまして」の問題たち。こんな必須課題を後回しにしていたのだから、1月まで仕上がらなかったのも当然と言えば当然だ。

解き直しノートは、間違えた問題と模範解答を見開きに貼り、模範解答の上には白い紙を貼り付けて解き直しスペースを確保したもの。ノートを開くだけでそのまま書き込め、答え合わせまでできる。物の管理能力ゼロ、探し物スキルもゼロ、見通しゼロ、実行機能凹で、「あれがない! これがない!」と荒ぶり、勉強を放棄しがちな長男でも、癇癪レスに取り組めるオールインワン仕様だ。

さらに、「できるようになった問題」を積み上げると、どれくらい点数が上がるのかを計算できるように、初回の得点、受験者平均点、合格者平均点、問題ごとの配点も収録。私が培ってきた、「ここまで作り込めば長男でもご機嫌に取り組める」という、長男以外には役に立たないノウハウの集大成である。

怨霊化の危機を回避

過去問直しは、本来なら先週あたりから取り組むはずだった。だが、いまいち目の色が変わらない長男の牛歩戦術に合わせて勉強内容を調整し続けているうちに、気づけば先送りに次ぐ先送り。そしてついに、私の労作がお焚き上げ行きになる危機が目前に迫ってきた。まずい、これはまずい。私のノート、成仏できずに怨霊と化すかもしれない。

危機感を募らせた私は、「絶対に終わらせる」とこちらも固く決意していた立体の切断を差し置いて、「今日はこれをやれ」と、ついに解き直しノートを差し出した。「ほら、ここ。解き直して丸になった問題の点数を書き込んで、再集計もできるんだよ」と、テレビ通販さながらに売り込むと、長男は「簡単だよこんなの」と、案外ノリノリで取り組み始めた。

凸凹中受、ついに終わった!

白目太郎の中受のこれまで

小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。

小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。復帰時のS偏差値は54。11月にS偏68を突破し、志望校を開成中学に変更、合格した。

全問を解き直す必要はない。合格者平均点に到達できた時点で次の年度に進んでよし、というルールにしたのも良かったらしい。ゲーム感覚で「解けるはずの問題」を探し出し、丸を並べていく。そして、驚きのセリフまで飛び出したのである。

「これ、楽しいね。僕、開成の算数解いてるのが一番楽しくて好きだよ。だって解けたら気持ちいいもん」

?!?!?!?!?!?!

「開成の算数解いてるのが一番楽しい」?!?!

あの癇癪ヘソ曲げ大魔神が

同じ今日の夜、2027年に中学受験を予定する次男も、新小5の勉強に着手していた。取り出したのは、長男がちょうど1年前に取り組んでいた小5の予習シリーズ算数だ。小5の秋に一度サピックスを退塾した長男。塾なし期間の家庭学習として予習シリーズを購入し、しばらくの間取り組んでいたのだった。

パラパラとめくってみると、基本的な問題にずらりと×が並んでいる。そうだった。「こんな問題やってられるか」と投げ出し気味で、本当に些細なことでヘソを曲げ、楽しんで算数を解くなんて全く無縁だったのに。

「解けたら気持ちがいい」だなんて、何がそんな変化を促したのだろう。やはり量なのか? 量をこなさなければ到達できない境地があり、ようやくそこにたどり着いたということなのか? だとすれば、伴走者の仕事は、量を減らして細く長く続けるよりも、騙し騙し量を稼ぎ、いかに「楽しい」の境地まで押し上げるか、だったのかもしれない。それもなるべく早い段階で。

そうだとしたら、私の戦術は時間稼ぎにはなったが、決め手にはなりきれなかったということか。あの癇癪ヘソ曲げ大魔神がここまで変貌したというのも驚きだが、いったい何をどうしたらこうなるのかが、結局よくわからない。次に迫る次男の伴走に向け、何かしらの成功法則を掴み取りたい。でも、またゼロからの手探りなのだろうか。

今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの3年間だったよね。

何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。

 
 
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  1. 1月29日