金切り声は疲労と緊張のガス抜きか 本番まで5日

白目トモ子(筆者)
メディアの片隅で生き延びてきた物書き。小学生男児2人を育てる。目下の悩みは不登校で発達特性ありの長男の中学受験。
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1月27日

次は何が壊れるのか

しばらくおさまっていた長男の金切り声叫びが、まさかの復活。そんなもの、復活させなくていいのに、なんで今なのか。いや、分かってる。「なんで」と聞くまでもない。本番前だからだ。不安にもなる。我慢の限界が来る。叫びたくもなる。分かる、分かるが、お願いだから叫ぶのだけはやめてほしい。

本番直前の受験生、もっと違う姿を想像していた。朝は6時に目を覚まし、そこからぶっ続けで勉強。昼ごはんを食べる時間も惜しく、ご飯をかき込みながらコアプラスをチェック。さらには、お風呂の中でも年号を暗記して——と、そんな風に闘志を燃やすストイックな受験生像だ。

太郎

凸凹中受、2月1日開成受験へ向けラストスパートだ!

白目太郎の中受のこれまで

小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。

小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。11月にS偏65に到達。志望校を開成中学に変更し、最後の一踏ん張り中。

でも、現実の長男は違った。朝は起きてもソファでゴロゴロ。なんとか奮い立たせて午前中は集中するものの、そこで一度は力尽きる。うまくエネルギーを補給できれば午後にもう一山作れることもあるが、大抵はそのままプスプスとエンスト気味に進み、最後はキーキー騒ぎながら一日を終える。

夕方に騒ぐのは疲労と緊張のガス抜きをしたいから。その鬱憤晴らしの格好の相手になってしまうのが次男だ。次男が帰宅すると、長男の妙なテンションに巻き込まれて、じゃれあいから発展した大乱闘が勃発。つい最近は茶碗を割り、昨日は電気スタンドをへし折った。

おかしいな。合格体験記には「本番直前は12時間勉強」とか、そんな受験生の姿ばかり並んでた気がする。「直前に情緒不安定になり、兄弟のじゃれあいがエスカレートして家具を破壊」なんて記述、あったっけ。

はぁ。今から合格発表が怖い。合格発表そのものも怖いけど、前日の荒れ具合がもっと怖い。本命入試を終えた解放感と、翌日には結果が出るという緊張のカクテルで、家中が阿鼻叫喚の地獄バーと化す未来しか見えない。そして、絶対にまた何か壊れる。茶碗、電気スタンド、次は何だ?

太郎

今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの2年間だったよね。

トモ子

何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。

 
 
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