元不登校児、学校が「生きがい」に浮上 本番まで16日

白目トモ子(筆者)
メディアの片隅で生き延びてきた物書き。小学生男児2人を育てる。目下の悩みは不登校で発達特性ありの長男の中学受験。

栄東が終わった途端、長男が急に学校に行きはじめた。長らく不登校だったのに、今や学校が「生きがい」になったらしい。あれほど学校に行ってほしいと願っていた時にはテコでも動かず、むしろ少し休んで勉強に集中したほうがいいんじゃないかという時に限って熱心に通う。こういうのを何と言うか。そう、天邪鬼と言う。

そんな天邪鬼も、流石に少しは勉強しておかなければいけないと思うらしい。朝、「学校に行く前に決まった分量の勉強を終わらせる」と宣言し、見事に10時半までに完了。普段なら「早くしなさい」と急かされても一向に動かないのに、1分でランドセルや身支度を整え、「行ってきます」と風のように家を出た。やればできるじゃん。

太郎

凸凹中受、2月1日開成受験へ向けラストスパートだ!

白目太郎の中受のこれまで

小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。

小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。11月にS偏65に到達。志望校を開成中学に変更し、最後の一踏ん張り中。

どうしてそんなに急に「モード」が切り替わったのか疑問に思い、帰宅後に聞いてみたところ、「急に時間が遅く流れるようになった」と教えてくれた。

以前は朝の支度の途中で子供新聞などに気を取られ、気がつけば15分が経過しているなんてことがよくあったらしい。それが今日は、すぐに「軌道」に戻れる感覚があったのだとか。時計を見るたびに「まだこれだけしか時間が経っていない!」と驚き、残り時間の多さにワクワクしていたそうだ。

時間の流れ自体が変わるわけではないので、これまで長男の行動を阻んでいた、頭の中の蟻地獄的なエアポケットが消えたのだろう。「一刻も早く学校に行きたい」という強い気持ちによって。

これまでの経験から言うと、自分で持ち時間をコントロールできている今の感覚、決して悪くない。成績がグングン上向いている時の「調子がいい感じ」に似ている。まさか、そのきっかけが「登校」だとはね。

繰り返すけど、長い間不登校だったのに。何がどうなってこうなったのか、全私が混乱している。そして、このタイミングで、最も強いモチベーションが「志望校合格」にならないのは一体なぜなんだろう。何から何まで、本当に謎すぎる。

太郎

今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの2年間だったよね。

トモ子

何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。

 
 
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