塩対応のサピックス、案外熱血なTOMAS 本番まで26日

白目トモ子(筆者)
メディアの片隅で生き延びてきた物書き。小学生男児2人を育てる。目下の悩みは不登校で発達特性ありの長男の中学受験。
このページの内容

1月6日

選択を尊重するか、翻意させるか

本番まで26日。

第一志望への気持ちが揺らいでいる。今日は個別授業の後に教室長に呼び止められ、第一志望をどうするのか聞かれたらしい。「目指せるレベルにいるのに受けないなんて勿体ない」と言われたとかで、「やっぱり受けるかも」に傾いている。あっちにブレたり、こっちにブレたりで、相変わらず定まらない。

太郎

凸凹中受、いよいよラストスパートだ!

白目太郎の中受のこれまで

小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。

小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。11月にS偏65に到達するも、絶賛足踏み中。


ギリギリに志望校を変更すること自体、実は珍しい話ではないらしい。サピックスの志望校対策クラスも、移籍当初の人数から4分の3に減っている。昨年は2クラス体制だったのが、最終的には1クラス分に縮小したと聞いた。去年が半減だったことを思えば、今年の方がむしろ歩留まりは良いのかもしれない。いずれにせよ、最初は高い目標を掲げ、本番が近づくにつれて現実路線に調整する家庭は案外多いみたいだ。

先生たちも、12月ごろになって弱気になり失速する子どもたちは見慣れているのだろう。ただ、そういった子にどう接するかについては、塾ごと、あるいは校舎ごとに違いがありそうだ。

サピックスの先生は、志望校については基本的に立ち入らない。「生徒のやる気に応える塾」という姿勢を貫いており、それが「塩」と評される部分でもあるのかもしれない。気弱になったりスランプに陥ったりしても、熱血フォローで奮い立たせるような対応を受けたことはない。

一方で、TOMASの先生たちは意外なほど深く関わってくる。「勿体無い」「期待してる」と言われ、少し当惑した様子で帰ってきた長男に、「あそこってそんなに“いい”学校なの? なんで?」と聞かれ、返答に困った。確かに、自信を持って勧められる良い学校ではあるのだろうけど、教室長としては「数字が欲しい」という側面もあるだろうし、長男がその学校を志望すると言ったからこそ、無理を言ってスーパー講師の枠を確保してくれたという、大人の事情も絡んでいそうだし。

サピックスのあっさりとした対応に慣れていたので、TOMASで踏み込んだ声かけを受けたことには感謝しつつ、少し戸惑いもあった。「こういう熱量もあるんだな」と新鮮に感じる一方で、期待されるとかえって反発しがちな天邪鬼なだけに、「本人がどう受け止めるだろう」と心配にもなる。

太郎

今はだいぶ落ち着いたけど、相当山あり谷ありの2年間だったよね。

トモ子

何度も塾にも行けなくなったし、発達外来で薬ももらって、やっと調子が整ったよね。調子も成績も整ってきたのは、6年の秋だった。

 
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

他のテーマで探したい

このページの内容