母も倒れた② 夫への不満「私の苦しさを分かってるのか君は」

白目トモ子(筆者)
マスコミの片隅で息も絶え絶えの記者。週末キャンピングカー住まい。子供との野遊び、中学受験、家計簿、時短収納を記録。自身も中受経験の経験組。

小4長男が精神的に不安定になって2か月。在宅勤務の傍ら対応を続けていた私にも精神的な不調が現れ始めました。動こうと思っても動けなかったり、頭をうまく切り替えられなくなったり。そんな中、夫に接待の仕事が入りました。言いたいことがぐるぐると頭の中を駆け巡ります。

このページの内容

言いたい事は山のように

「仕事なのに。俺は仕事もできないのかよ」。「明日は夜遅くなる」と伝えられ、無言で夫の顔を見返した私。夫は不機嫌を隠そうともしませんでした。

その日、夫は午後3時ころから夜8時頃まで、長男を外に連れ出してくれていたのでした。夫の職種は法人営業で、日中の行動は比較的自由です。客先を訪問することもありますが、職場で事務作業をすることも。

客先訪問と事務作業のスケジュールは自分で管理していて、「客先に行く」と言いながら実際には外で時間を潰すことも可能。その日もそんな風に時間を捻出しながら、長男の相手をしてくれていたのでした。

夫への感謝はあるけど…

「仕事もできないのかよ」。その言葉の裏では「今日だって連れ出したのに」と言いたいのでしょう。

(連れ出してくれたのはありがたかったし、容易なことではないのも分かるけど…)

一方の私は、長男の精神不調が噴出してから、早朝から出社する必要がある業務をすべて免除してもらって完全在宅勤務に。本来は出社が求められる会議もリモートで対応、私のポジションで果たすべき職務の3分の1もこなせていないような状態でした。

長男は参加する予定だった夏期講習に参加できず、ずっと家にいます。最も精神不安定だった時のパニック症状は治まりつつあったとはいえ、感情は不安定で、冷房の風があたるといった些細なことで機嫌を損ね、数十分泣き続けるなんてことはざら。私が少しの間外出するのも不安がり、目を離すことはできません。

(私だって満足に仕事なんかできてないよ)

「申し訳ありません」 職場で謝り続けた私

私の職種は記者ですが、ニュースを追う部署ではないため、比較的融通がききます。夫のように顧客の都合に合わせる必要もありません。「家庭の都合で仕事ができない」と言えば、他の人が肩代わりしてくれる、家庭との両立には恵まれた環境です。

(とはいえ…私ももうギリギリなんだよ)

私の穴を埋める同僚への申し訳なさ。最初に上司に今回の件で連絡をした時、私は「早朝からの業務はできないが、それ以外はきちんとやる」と大見得を切ってしまっていたのです。

お盆に1週間の夏休みを取る前も「休み明けには早朝勤務含め復帰できるかも」と楽観的な見通しを伝えていました。でも、できなかった。長男はそこまで回復しませんでしたし、何より私が参ってしまって、仕事どころではなかった。何度も何度も「やはりできない」と連絡をし続け、その度に申し訳なさで潰れるような思いで。

心すり減らしたのは私ばかりじゃないか

部内には、家庭や体調を理由に仕事が軽減されている部員への不満がくすぶっていることも知っています。でも、それまで手付かずだった分野を開拓するなど、働き方は制限しながらもアウトプットの質は下げないよう、努力してきたつもりでした。それらが、一気に無に帰すような無力感。

(できる範囲であらゆることをしてくれたのは知ってる。でも、私ほどに「すみません」と会社で頭下げたのか。申し訳なさと悔しさで泣いたのか。長男のために仕事犠牲にしたのか。結局心をすり減らしたのは私ばかりじゃないのか。そして貴方は、私が仕事調整している状況に、甘えている部分もあるとは思わないのか。私の苦しさを分かった上で、その台詞を言っているのか)

夫に伝えずに取った心療内科の予約

これらが、全部言いたかったこと。でも、言えなかったこと。そしてもう一つ、何も言い返せなかった理由の一つに、夫に言わないまま、私が心療内科の予約を入れていたことがありました。

その頃夫と話していたのは長男についてばかりで、私自身の仕事の上での困り事は何も伝えられず。言えないままに貯めに貯めた結果、どこまで言ったら言い過ぎで、どこまでだったら言って良いのか。私自身もどの程度心のバランスを崩し始めているのか。自分でもよく分からなくなってしまっていたのでした。

トモ子

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