母も倒れた⑫ 診断名は適応障害 復帰の壁は先行き不安

白目トモ子(筆者)
マスコミの片隅で息も絶え絶えの記者。週末キャンピングカー住まい。子供との野遊び、中学受験、家計簿、時短収納を記録。自身も中受経験の経験組。

長男がある程度学校に安定して通えるようになったのを見届けて、復職へ向けての行程を描き始めます。まずは私が会社に説明可能な診断名をもらうこと、それからカウンセラーさんと話をして、そのうえで管理職との面談。9月の第2週に一気に動きます。

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診断名は適応障害

私についた診断は適応障害でした。これは納得。私が体調が悪くなるのは太郎の不穏な状態に晒されたときだけ。鬱であればもっと慢性的に症状が出ますが、私の場合は太郎と距離を置くことができれば、そこまでの不調は感じなかったので。

適応障害の治療としては、薬物療法よりもストレスから離れるのが第一とされています。仕事が原因なら、仕事から離れることです。が、家族が原因の場合は……。

家庭は第三者に任せて仕事に全振りすれば、それはそれで私の精神衛生上は良いのでしょうが、そうすると夫と子どもが持ちません。となると太郎が癇癪を起こしにくいような環境を整えつつ、受け止める私の側の考え方なり接し方を変えていくしか方法はないということ。職場に求めるものとしては、時間・精神的な余裕が持てるような働き方、という漠然とした要求になってしまいそう。

「しかし…どう働かせりゃいいの? って頭抱えるよなあ」

私がもし管理職だったら、困ります、こんな部下。仕事させるなって言ってるようなもんですもん。さあ、どうしたものか。

カウンセラーさんと方向性の話し合い

カウンセラーさんと話せたのは、管理職面談の前日、15分間のみでした。現況をざっくりと伝え、今後の方向性を話し合います。

「体調はどうなんでしょう?」

「子どもと離れていれば大丈夫です」

太郎は学校には通っていました。朝の準備で揉めて時間に間に合わず校門まで送ることはありましたが、大きな遅刻や早退はなし。ただ、1週間ではまだ判断が付かないのも事実。もし春以降の太郎の不調がサピックスに通い始めたことによって引き起こされたのだとするならば、生活の変化が精神的不調となって現れるまで、2か月かかっています。

大事なのは太郎に不調が出たタイミングで、親も歩調を合わせて仕事にブレーキを掛けられること。下校後の不穏さは相変わらずで、私自身は抗不安薬の助けを借りながらの日常生活だったので、仕事再開後は親子共倒れになる前の迅速なスピード調整が必須。それができないのであれば、親子とも本当に安定するまでブレーキをかけ続けるしかない。

「ただ、もう少し様子を見なければ、本当に大丈夫なのかは何とも」

復帰の壁は私の不安感

当初の想定では、2~3週間程度の休みの後、ゆるやかに復帰する流れを描いていました。でもどうだろう。太郎はこのまま大丈夫なのか? 会議の日に癇癪爆発したらどうしよう。学校を休みはじめたら? もしそうなったら、私は太郎の面倒と仕事、両立できるのか?

どちらかというと今障壁になっているのは、私の不安でした。

「仕事できそうか?」と自問した時、「できそうだ」とは到底言えない。怖い。だけど子どもの不調がそこまでの障害になっている訳ではないし、自分の体調不良もそこまででもない。じゃあ、なぜ? 太郎の体調への不安がぬぐえないから? あるいは職場への不信感? それともある種のトラウマ? 何なのかが分からない。

もしくは、私はどこか本調子でないまま無理をしているのか? この何か分からない不安自体が適応障害の症状だとか? だとしたら私は「大丈夫」ではないのか――? こんな堂々巡りを続けている状態。

その一方で、仕事への焦りもある。せめて有休を使い切る前には復帰しなければ。それ以上に長引かせたら、収入の面でもダメージが大きくなってきてしまう。だから仕事は再開する前提。それは譲れない。

でも仕事と太郎の世話の両方が降ってきた場合に、うまくコントロールできる自信が全くない。そしてそのすべての状況と困難さを、相談できる相手もいない。

産業医との面談を挟むか?

「そうしたら、いったん、産業医の面談を挟みませんか?」

おお、そう来たか。

「明日の面談では、『産業医と話すよう、強く勧められている』と伝えては」

なるほど…。

産業医は精神科医です。しかし私の場合は主治医が別にいるので、私の診察をするわけではありません。あくまで職場復帰へ向けての助言者。正直、産業医が間に入ったところで、太郎のケアと仕事の両立という観点で何がプラスになるか、というのは分かりませんでした。こんなに沢山の「専門家」にばかり相談して、ちょっとずつ事情を知っている人ばかり増えてどうなるんだろう、という思いもありました。

本当に欲しい支援は親子まるごと見てくれるメンタルケアです。加えて私に対しては、子どもへの接し方だけではなく、仕事の進め方や職場との交渉についての助言もあれば最高。お品書きするとしたらこんな感じでしょうか。

「攻撃性高めな発達凸凹児の養育困難に直面した在宅勤務母のペアレントトレーニング及び職場コミュニケーションの支援」1時間3万円也――みたいな。

ないわ。だから困ってる。

つぎはぎの支援の中、時間だけ稼ぐ戦略

既に各方面に通院・相談していますが、結局部分部分の相談にとどまり、それらを継ぎ合わせているのは私。私たち家族全体を見てくれている人がいない。本当の困りごとを探り当てて、最適解を導き出していく作業は誰も手伝ってくれないのです。

この状況で産業医と話しても、私が本当に困っている部分――発達凸凹児との在宅勤務――に対する直接的な支援にはならなさそうです。結局は困りごとの最後の部分である「職場コミュニケーション」の支援にとどまるので。そうである以上、産業医、カウンセラーさん、どちらに出てきて頂いても大差ないのでは、というのが正直なところでした。

しかし、産業医の面談を挟むメリットはもう一つありました。時間稼ぎ。不名誉なことですが、弊社の産業医は予約が取れないことで有名です。産業医面談を挟みながらの職場復帰・その後の業務調整は超スローペースになる。そのことで得られる時間的な猶予はプラスです。有給・制度が許す限りにおいては。

とまあ上記のようなことを頭の中で巡らせるわけですけれども、いかんせん脳内の99%が不安で構成されているので、頂いた選択肢の中では常に守りの選択を続けるしかできないのです。

「じゃあすみません、産業医の先生との面談を挟む形で、進めていけたらと思います」

方針なきまま、流されるように、形だけが決まっていきます。

トモ子

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