母も倒れた⑨ 夫が求めてくる承認欲求が重すぎる

白目トモ子(筆者)
マスコミの片隅で息も絶え絶えの記者。週末キャンピングカー住まい。子供との野遊び、中学受験、家計簿、時短収納を記録。自身も中受経験の経験組。

有休の取得に入って数日後。心療内科の予約の日になりました。行くかどうか迷いながら迎えた当日の朝、夫への不満が爆発します。夫は夫で溜めていた不満を吐き出し、大喧嘩に発展。その気分を引きずりながら、心療内科へ向かいます。

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「お父さんもお母さんも仕事できない」

発端となったのは夫の台詞でした。朝からぐずぐずする長男。あわただしい時間帯で、苛立つ夫が言いました。「そんなんだから、お父さんもお母さんも仕事できないんだ」

いやちょと待て。

苛立つのは共感しますが、「そんなんだから仕事できない」って何よ。親が被害者面するのはまず違う。太郎の態度をいさめたいなら、まあストレートに言って「ぐずぐずするな」がギリギリのライン。理想を言えば「ちょっと落ち着いて」とか言い方にも工夫が必要です。

しかしそれより気になったのは「お父さんもお母さんも」ってところ。

それは聞き捨てならねえ。

今仕事できなくなってるのは私の方で、君は仕事できてますよね? 確かに勤務時間中に沢山時間を割いてはくれていたけど、仕事する人として圧倒的にダメージ受けたの、私でしょ? それを何? 「父さんも母さんも」って、何でそこ同列? 何なん偉そうに。

とですね。まあ、私、ブチ切れました。

いや「父さんは仕事できてる」だろ

会社に連絡してから仕事休んで数日間。在宅勤務との板挟みになることはなくなりましたが、明けても暮れても太郎の相手。そして全く手つかずだった夏休みの宿題の追い込みに、夏休み明けの準備と、なんだかんだ動いていました。それを「やってやってんだぞ」って気持ちも、私の側にありました。

そんな私から見て「父さんも仕事できない」とか、真逆もいいとこで。いやいや、「父さんは仕事できてる」だろって。私が太郎の対応をしているから、休まずに済んでるんじゃんって。「そんな風にキーキー言ってないで、母さんにちゃんと感謝しろ」くらいはね、太郎に対してだって言っていい案件だと思ってました。

だから、言いました。

「はあー-----?何言ってんの?」ってね。

開始です。喧嘩のゴング。

こじらせて育ってきた男

うちの夫という人が、これまた面倒くさい人で。承認欲求の塊。私のことを好いていてくれるのですが、愛が重い。「ありがとう」と言われたいし、喜ばせたい。そんな人。

だから普段は楽なんです、妻としては。「うわあ、ありがとう」って喜んでいるうちは、それだけで幸せになってくれるから。だけど人生、喜んでいられることばかりでもないですね。「てめえ」って拳振り上げたくなることだって沢山あるじゃないですか。

そんな時は、もうダメ。冷静な話し合いにならない。夫は、私が怒ってることに対して怒り始める。私は夫婦間の認識の違いについて怒っていて、それを解決しようとしているのに、相手はそもそも私が怒っていることに怒っているので。論点が永遠に一致しない。

そしてどうなるか。夫が勝手に爆発して、メルトダウンして、最終的にはメルトダウンしたことで、心の奥深くに抱えていたわだかまりを放出して、最後はしおらしくなって、謝ってくる。で、結局、私が問題としていた「認識の違い」については解決しないままに残る。

そんなわけで、今回も私の「はあー-----?」から始まるお決まりのコースをですね、たどりました。

永遠にすれ違う夫婦の怒り方

私、夫と喧嘩していつも思うんです。全ての発端はシンプルに話し合えるようなことなのに、なんでこうなるのかなって。今回のケースも「私の方が犠牲は大きかったと感じているから、今の言い方にイラついた」と言っていて、それを受け入れられるなら「ごめん」、受け入れられないなら、妥協できる点まで話せばよいことでした。(あ、もう少しきつい言い方してますけどね!)

そこにね、「俺はあの時電話したんだ」とか、「俺だって休めるよって言ったんだ」とか、「会社休んで結局やってることコレかよ」とか、もう投下してくる投下してくる。夫からの大反撃。そりゃ私もそんな風に言われたら心外ですから、倍返し。言葉の切れ味には自信あるし、飛びます飛びます罵詈雑言。

私が矢のように反撃を始めると、夫は返す言葉をだんだん失って「俺なんか役に立たない」とか「俺が悪いんだね」とか言ってくる。そこから激昂して「俺が仕事辞めればいいのかよ」って飛躍したり。「トモ子は俺の人生の被害者だ」とか自虐に走ったり。

私は全然優しくないので、そう言われたらこう返します。「結局私に『そんなことないよ』って言わせて、自分を認めてほしいだけだよね。そういうのやめてね、めんどくさい」

きっつ。でも「そんなことないよ」なんて言えないです。そんなの自己愛の範疇でやっておくれよと。自己承認欲求が重すぎんのよと。単なる喧嘩にそんな重いもん混ぜ込んでくんなよと。

まあそんな具合に朝からやらかし、泣かされて、もう薬でも何でも下さいなと、心療内科にたどり着きました。「体調良くなってたらキャンセルしよう」とか最初は思ってましたけど、誰でもいいから話を聞いてと。喧嘩したのが予約の日で良かったななんて、思いながら。

トモ子

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