母も倒れた⑧ 上司に芽生えた不信感 相談、誰にすれば?

白目トモ子(筆者)
マスコミの片隅で息も絶え絶えの記者。週末キャンピングカー住まい。子供との野遊び、中学受験、家計簿、時短収納を記録。自身も中受経験の経験組。

管理職と話せたのは翌日でした。ずっと相談したかった太郎の件についてはサクッと触れただけで、質問されたのは夫の体調について。「なんで? ピントずれてない?」。違和感。今後の働き方は誰かほかの人に相談しなければダメなのかもしれない。先を案じます。

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「えっもう休んでるの?」

管理職と話せたのは翌日。チャットで伝えた内容をサクッと説明しつつ、すでに休みをもらった旨を説明すると「えっもう休んでるの?」と聞き返されました。

一瞬、目が点。えっと…休んじゃダメだったでしょうか。

「デスクには何て言って休んだの?」

なるほど…自分が情報に遅れていることを気にしている模様。現場の感覚から言うと、業務の進行に関わることは真っ先にデスクに相談ですけれど。働き方に関わるような相談は先に俺を通せというのが、どうやら管理職という人種らしい。

「ほぼ同じ内容をお伝えしていて、休みについても了解いただきました」

続いて、チーム内の誰に話しているか、というところを細かく確認。チャットですでに伝えてある長男の様子、私自身の体調についても軽く触れ、質問を挟みながら「ふんふん」と聞く上司。その後聞かれた質問に、再度目が点になりました。

「夫さんの体調の方はどうなの?」

……えっ、もう子供の話終わり?

「はあ、夫は変わらずというか、普通に仕事しています」

沈黙。

関心のポイントがずれている

私がずっと直面していたのは、長男の精神不調に伴って起きた、働き方の問題でした。長男のケアをしながらでは、出社勤務も在宅勤務もできないという問題。「躁うつ病の夫との共働き生活」も大きなテーマの一つではあり、以前の面談で触れてはいたけれど、今は違う。そこじゃない。

正直、自分で完結できる大人の病みより、自分で完結できない子供の病みの方がよっぽど大変です。手がかかり親がメンタルやられるのも圧倒的に後者。しかし、子どもについて話してもやっぱり反応が鈍い。私がもし管理職だったら聞きますけど。

「お子さんの様子はどんな感じで、仕事をする上ではどんな面で困ってるの? 普通の子の大変さとはどう違うの? 仕事をする上では、どのあたりがキツかったの? ゆくゆく話せばいいけど、どんな感じだったら仕事できそう? 急に休みが必要になることもある?」……等々。

働き方の問題として話し合いたかった

ポイントはあくまで働き方の問題であるというところです。何が働く上での問題となっていて、何を調整すれば良かったのか。時間帯なのか。会議の多さなのか。出社の頻度なのか。業務量なのか。目的は、どうすれば働き続けられるかを探ること。辞める、脱落する、休むためではなく、続けるためにはどうしたらいいのか。

なのに、私がこれまで働き方の相談をしてくると、状況の過酷さに圧倒されて「じゃあいいよ、当面仕事しないで」となる。あるいは「無理だったらいつでも言って」と言いながらその場では調整しないままの続行になる。つまり0か100か。

そうじゃない。100できないけど、80ならできる。あるいは、時間帯を変えれば70ならできる。量を減らせば、1か月後には80に戻して、その後はまた100まで上げていける。そんな話がしたかった。そして管理職の役割は、100から70に減速すると決めて、現場に共有させること。そうしなければ現場は現場で忙しいですから、基本的には仕事を振りたい前提で話を進めてしまうのです。

しかし管理職には分からないのでしょう。だから「よくわからないけど大変そうな共働きママ社員」を理解して受け入れる方向に発想が飛んで、ピントがずれるんだろうな。その結果できあがるのが、理解はしようとしてくれるけど、調整が十分に行き届かない職場。そんな中、細かなシフトチェンジができず、私は割と簡単に限界を迎えてしまった、ということなのでしょう。

「状況は分かりました。お子さんの学校が始まったらまた状況が変わるだろうし、また連絡してください」。話すこともなくなり会話は終了。電話を切って思いました。

「私、ほかの人に相談しなきゃダメだわ」

お荷物 or ちゃんと働ける人 二択の世界

相談相手がいないことに、ずっと困っていました。

休みたいとチーム内で相談すれば「分かった」と即対応してもらえるけれど「いつからは元通り働けるの」と聞かれてしまう。「元通り働けるのかどうか」含めて誰かと相談したいのですが、その相手はチームにはいない。

そして管理職は、私がどう働くのかについて積極的に介入せず、現場の調整に任せてしまう。それでは「お荷物」「ちゃんと働ける人」の二択になり、私は「なるべくお荷物にならないように」という選択を続けてしまう。

そもそも長男の精神不調以前に、早朝からの在宅勤務も、朝6時台の出社も、しんどかった。子どもがもう少し自立していれば、そして精神的に安定した子どもであれば、可能だったかもしれませんが、真横で惨状が繰り広げられる中での在宅勤務、出社後の子どもからの鬼電、これって「両立」できてるってことだったのか。週1なら良くても、それが週2、週3と増えるとどうだったのか。この際だから働き方含めて見直したい。

はあ、誰と話しよう。まずは自分を休めつつ、ゆくゆくは仕事の仕方の相談相手を探そう。あともう一つ、心療内科にも行って、体調自体の立て直しもしなければ。やっと、仕事を手放したので。

トモ子

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