案外親のコミットが必要
小学校の勉強なんて、親が大して見なくても勝手にやってくれるものと思ってた。少なくとも、私が小学生だった時は勝手に勉強して、勝手に100点取ってたんだと思ってた。
でも、どうやら違うらしい。放っておくと案外平気で20点とか取ってきたりする。漢字テスト。
たまたま調子が悪かったんだろうと放置していたら、いつも10点とか20点とか取ってくるようになった昨年冬。流石にね。気づきました。
あ、これ一緒にやらなきゃダメなやつ?勉強ってもっと教えなきゃダメ?親がコミットしなきゃダメ?
以来半年超、一緒にウンウン言いながら勉強のサイクルを作ってきて、ようやく子供が自力で勉強サイクルを回せるところまで来たので、やったことをメモっておきます。
テストサイクルの把握
最初それ?と言う感じだけども。学業に全く関与してなかったので、漢字学習がどのように進んで、どのタイミングで漢字テストがあって、テスト範囲がどこからどこまでなのか、ということすら把握してなかった。
太郎に聞き取ると、こう言うこと。
- 授業で新しい漢字を習う
- ドリルで漢字一文字ずつ書く宿題が出る
- 新しい漢字を使った例文をなぞる
- 新しい漢字を使った例文をなぞらずに書く
- 漢字テストに出るのは上記の例文
はあ?そうなの?じゃあ、例文だけ完璧にしておけば、漢字テストで100点取れるの?楽勝じゃん!!じゃあ毎回100点目指そうぜ!!
壁は、やらなくても点が悪いだけというメンタリティ
一緒に頑張ろう、と息巻く親に立ちはだかったのが、負けが染み付いてしまった子供のメンタリティだった。
100点取りたいと思えない。100点を取れる気がしない。100点のために勉強しなくちゃいけない意味がわからない。100点取って嬉しい感覚を忘れた。
ノートを取り出してもどんよりしている。「明日テスト?」と聞いても顔が冴えない。テスト受けたくないから休みたいくらい。
これはもう、一緒にやるしかない。
テストのプレッシャーは大人にとっての商談やプレゼンと同じ
大人でもそうだと思うのだけど。いきなり「10キロ走って」と言われても走れる気がしない。じゃあまずは、運動靴を履いて外に出よう。少し小走りに走ってみよう。慣れたら5キロ走ってみよう。
そこから少しずつレベルを上げて、気がついたら10キロを走れるようになっている。
たかが漢字と思っているのは親の側だけで、そこでつまづいた子供にはそれが大人にとっての「英語でのプレゼン」とか「1億円の商談」とかくらいのハードルに見えているということ。
でもね、どんなに難しそうなタスクでも、全て傾向と対策と慣れだから。大丈夫、できる。
朝勉と夜勉をルーティンにする
次に取り組んだのが、勉強を家スケジュールにしっかり組み込むこと。学童での自習時間任せになっていたのだが、家庭学習をメインに据えることに。
時間は朝食後の7:00から7:30までと、夕食後の8:00から9:00まで。漢字は夜勉の最初にすると決めた。翌日がテストでなくても必ず私が隣に座り、一緒に書取り練習。漢字に割いたのは時間にして15分。半年間毎日。
最初は付け焼き刃、2ヶ月続けると定着へ
思うほどすぐに効果は出ず、2ヶ月くらいはお互い毎日イライラしてぶつかり合っていたが、2ヶ月ほどすると変化が。
- 昔習った漢字を間違えなくなった。
- 無茶苦茶な書き順が減った
- 漢字練習に限らず、文章を書くときに習った漢字を使うことが増えた
つまりこれは、付け焼き刃で100点を取れる段階から、きちんと身についている段階に進んだということかと。
漢字を敬遠しなくなると普段の生活の中でも漢字を使うようになる。それまでALLひらがなだったメモ書き等でも、書けるものは漢字で書こうという姿勢が見られるようになった。
100点取れそうか分かるようになった
一度勉強サイクルが回り始めると面白いように歯車が回り始めた。
最初はテストができなかったトラウマから、闇雲に練習をしていたのだけど、だんだん「ここまですれば100点が取れる」というラインが太郎自身でも分かってきた。
テストがある日の朝に「今回は不安だからもう少し練習しておく」「今回はやらなくても大丈夫」と自分で判断ができるようになった。必要に応じて「早めに学校に行ってテスト前に最後の復習をする」ということもしているらしい。
まるで新入社員指導だと思う
ここまでやってきて、社会人が仕事を学ぶ上での基本が全てここに詰まっていると感じている。
- 業務内容を把握すること
- 業務サイクルを把握すること
- いつまでに何をする、を自分のスケジュールに落とし込むこと
- 上記を確実にこなすこと
- 場数を踏んで慣れること
- 自分のパフォーマンスを把握すること
- 自分のパフォーマンスに応じて、自信がない時は準備を手厚くするなど調整すること
特に今回太郎にとって良かったのは、一度挫折したということ。当たり前のように親が敷いたレールの上で先取り学習をして、何もしなくても100点を取れるという子供もいるだろうけど(私自身がそのような子供だった)。
一度挫折したことで、ゼロから組み立て直すことができた。平たく言えば「やらなきゃできないけど、やれば必ずできる」ということ。なかなか大変だったけど、小学3年生でそれが分かれば大したもん。よく頑張りました。
ヒロシも思う
親が見るのは大事だと思う。ずっと民間の学童任せにしていたけど、まあ結局きちんとやらなかったよね。
掛け算できるよとか、算盤で何ができるとか、子供が学童で習ったとアピールしてくるのを鵜呑みにしてたけど、きちんとできてない部分を見逃してた。英語やら色々やらせてたけど、蓋を開けてみると穴だらけでびっくり。まあ、学童のせいだけじゃないけど。
親が一番の先生。トモ子もよく言うけど、本当にその通りだと思う。パパ先生、がんばります。