21:00 明日の合格発表どこで見るか問題
2月1日からの記録
凸凹中受、2月1日開成受験へ向けラストスパートだ!
白目太郎の中受のこれまで
小4でS入塾。S偏55からスタート。同年、発達特性と高IQが判明。ADHD薬の服薬で落ち着きのなさはおさまり、クラスはαに上昇。
小5秋に大失速、サピックス退塾。転塾、再度の退塾を経て小6の夏前からサピックスに復帰。復帰時のS偏差値は54。11月にS偏68を突破し、志望校を開成中学に変更した。
明日の合格発表をどこで見るか、まだ決めていない。1日校の待機は会社で、今日は学校近くのコワーキングスペースで過ごした。しかし明日は、ちょうどいい場所がない。カフェで4時間粘るのも気が引けるし、途中で移動するのも面倒だ。くつろげて、PCを広げられて、周囲の視線を気にせず、大泣きしても大丈夫で、それでいてカラオケや漫画喫茶のような「とりあえず入った感」がない場所——そんな都合のいい場所、どこかにないものか。
おまけに、明日は夫と過ごすのも頭痛の種だ。二人でずっと向かい合って座っているのはしんどい。それなりに空間自体を楽しめる場所がいいな、と考えていたら、ふと気づく。
どんだけ夫の「一緒にいて楽しい度」下がったのか。 いや、そもそも昔は恋人だったはずで、「朝から昼まで一緒にいる」なんてむしろデートなのでは? 楽しめばいいのでは? と、もう一人の私が助言する。「いやいや無理」と即答する私。あ、でもそうか、この機会に入学式用のスーツでも新調する? 時間あるし、アウトレットとか行く? と思いついて、何も考えず夫に提案してみた。
「は? 無理でしょ」
秒で却下された。だよね。何かあった時に駆けつけられない距離に行くのはリスク。
さて、ということで、まだ解決しない。夫婦二人、明日どこで過ごそうか。いっそ合格発表直前まで別行動にするのが一番楽か。
20:00 本番の魔物?
社会での平仮名祭り、算数での時間配分ミス——聞けば聞くほど、これまでにないプレッシャーの中で本番を戦っていた様子が伝わってくる。手応えは「半分くらい」はあるというのが唯一の救いだが、普段とは違う様子が次々と明らかになるにつれ、不安が再び首をもたげる。
「やっぱり本番は、これまでとは全く違った?」
聞いてみると、本人は首を傾げる。
「いや、本番だとか忘れてたし、あまり関係ない。」
なるほど——いや、なるほどじゃない。
「でも、時計を見たら時間がギリギリになってて、そこで焦った。」
それは十分に「本番の魔物」に飲まれているのでは? とは思うが、本人の口ぶりは淡々としている。本番であることを忘れるほど集中できていたのなら、そこまで飲まれてしまったわけでもないのか。
気を揉んだところで、結果は変わらないのに、いくらでも気を揉めてしまう。これが自分のことなら、「もういいや」と開き直ることもできるのに。合格発表は明日か。それまでの時間が長い。長すぎる。
19:30 サピックスに電話
明日は社会の記述が多い学校だ。どこまで漢字で書くべきかについての助言をもらうため、長男にサピックスに電話をさせた。長男が最も慕う社会の先生だ。電話口に先生が出ると、それまではふざけてグフグフ笑っていた長男の背筋が伸びた。
まず「漢字指定がなければ、平仮名で書いても大丈夫」と言われて一安心。ただし、字数制限がある社会の記述は、平仮名で書くと文字数が多くなってしまうから、なるべく漢字で書くようにと。でも漢字を間違うと減点されるので、自信がなければ平仮名で、と明確な指針を改めて示してもらえた。「明日はどうしよう」と不安がっていたが、先生と直接話せて安心したようだった。偉大なる先生パワー。
ついでに昨日の開成社会について問われ、「簡単すぎた」と話していた長男。それに対し、「簡単すぎて、社会で何を教えればいいのか分からなくなった」と先生がこぼしていたそうだ。
社会界隈に激震が走るほどの簡単さだったのか。どれだけの高得点祭りになるのやら。怖いな。そして、長男にとっては良くない流れだ。得意の社会で差がつけられないパターン。
19:00 社会の平仮名祭りが判明
夜ご飯を食べながら、長男が切り出した。「社会でめちゃくちゃ平仮名で答えたんだけど、大丈夫かな」。一応、どれも漢字指定がないかを確認した上で、平仮名で答えたとのこと。「昨日は?」と聞くと、昨日の社会でも、自信がない問題は軒並み平仮名にしたことを明かされた。
…漢字指定がなければ大丈夫だとは思うが——「サピックスの模試では漢字で書いてきていたのに、なぜ本番であえて平仮名祭りを開くのか」。脱力しながら尋ねると、「だって、サピックスは漢字指定だったから」。なるほど、実際の入試では漢字指定がなかったから、平仮名多めで試してみたということか。すごい度胸だな。それだけ不安が強いということでもあるとは思うが、それにしても、どこまで平仮名で書いたのやら。
17:00 女優になれない
明日は午前午後で出願している。午前中に発表される合否次第だが、基本的には「午後まで受けるつもり」で動く前提だ。明日の受験校はどちらも過去問を数年分しかやっていないため、さすがに今日は過去問をパラパラとで構わないので見ておきたい。そう伝えていたにもかかわらず、帰宅するやいなやダラダラダラダラ。挙げ句の果てには、注意した私を睨みつけながら子供新聞を破り捨てる長男。
怒る私。さらにキレる長男。そして、例の金切り声。
あーあ。ここまではなんとか騙し騙し乗せてきたんだけどな。こういう癇癪が起きる時は、頭にモヤがかかっている時。明日の受験に暗雲が立ち込める。こうなると、一気にダウントレンドに入ってしまう気がする。踏みとどまれるか。持ち直せるか。
癇癪の背景を探ると、元々の受験校ならすでに合格発表が終わり、「絶対に合格してたから」明日は遊べるはずだった。それなのに、明日も入試がある上、1日校の結果次第では、さらに続くかもしれない状況に納得がいかないのだという。
不安な気持ちが高まっているのは分かる。でも、「1日早く解放されるから」という理由で「あっちを受けたかった」と言われると、さすがに覚悟を疑いたくなる。たった1日。それで決まる6年間。「よし、あと1日だ」と思えないものか。不安を吐き出したいのだろう、とサラッと流せる度量があればよかったのだが、真正面から「今それ言う?」と受けて立ってしまった。落ち着け私。
14:00 前半の2校が終わったことを改めて実感
一息ついて、中学受験が終わっていくことを改めて実感する。
まだ結果が見えない不安はある。でも、こういう時こそ、「何が何でもこの学校」と思い詰めるのではなく、「縁をもらえた学校が運命の学校」と、流れに任せるのが一番だと思う。
合格はもちろん欲しい。けれど、ここまでやってこられたこと、本番を無事に迎えられたこと、それ自体が決して当たり前ではない。いくつもの分かれ道で迷い、時には押し流され、それでも親子でしがみつきながら進んできた。その結果、今日を迎えられた。
振り返れば、ここにいられること自体が、奇跡のようにも思える。1年前、サピックスの入塾テストから逃走した長男を追いかけていた時、1年後の景色は闇だった。まさか、こんな学校を受けているとは、想像すらできなかった。
それでも、どうにかここまでやってこられた。迷いながら、つまずきながら、時には引きずるように。そのすべての積み重ねに、ただ感謝したい。
13:00 「算数の時間配分で死んだ」
結局私は長男を見つけ出すことができず、長男から電話が来た。すでに校舎の外に出てしまっていた長男と合流し、「どうだった?」と聞くと、今度は「過去問より難しかった」との答えだった。算数で焦ってしまい、「時間配分をミスった」という。「理社と国語はできたから合格はできたとは思う」と言いながらも、快心の出来という手応えではなかったようだ。
腹の底がスーッと冷たくなる。渋渋は、模試の合格可能性は悪くても70%、基本的に80%で安定していた。理社の出題傾向ととても相性が良く、過去問でも高得点を取れていた。「難しかった」「時間配分をミスった」——そんな言葉が出るとは思っていなかった。残念のパターンも頭の片隅に想定しておかなければならないのかもしれない。
なかなか、「絶対に大丈夫」というわけにはいかないのが実際の入試だと痛感。長男は自身と不安を行き来しながら「多分大丈夫だったとは思うんだけど」と繰り返している。
12:30 合流場所は大混雑
受験生と保護者の合流場所は大混雑していた。ひしめく保護者、プラカードを持つ生徒。子どもを探そうと手を突き上げる人もいる。まるでバブル最盛期の立会場の証券マンだ。「子どもとの待ち合わせでは帽子をかぶると目立って良い」と教えてもらったことを思い出した。色は白がおすすめらしい。帽子かぶってこれば良かったな。長男が見つからない。
10:00 明日の動きをシミュレーション
受験本番がスタートしたとはいえ、合否が出るまではまだ凪だ。3日午後以降の動きは、合否の分岐点を迎えて初めて決まる。そこが最も神経を使うところだ。
明日、1日と2日の合格発表が出る。幸いにも縁を頂けたら、学校に行って書類を受け取る。もし両方とも残念だったら、4日校以降の出願をしつつ、午後受験に向かわせる。つまり、1校でも合格なら午後受験なし、残念なら午後受験あり。どちらに転んでも、慌ただしく、そしてメンタル的にも最もしんどい1日になる。
その合否の伝え方が問題だ。合格発表は明日の午前校の受験中。私が先に確認してから、試験を終えた長男に伝える流れになる。栄東の教訓から考えると、試験を終えたばかりの長男はナーバスになっているので、他の受験生に聞かれるリスクがある口頭での伝達は避けたい。
しかし、学校から移動しつつ、話せる場所を探すのも良いアイデアとは言えない。どこもかしこも受験生であふれ、落ち着ける場所はないことは想像に難くない。話せる場所を探して歩きながら「ここもダメ」「あそこもダメ」とパニックになるのが見える。
であれば、やはり落ち合ってすぐに伝えるしかない。「手のひらに書いて見せるのは?」と提案してみたが、「他の子に見られそうで嫌だ」と却下された。スマホに表示する、長男の携帯にメールして自分の手元で確認する、どれも嫌だそうだ。さすがは世紀の気難し屋。心の中で叫ぶ——めんどくさいな!
心の叫びは顔には出さず、狗肉の策として捻り出したのが、私の爪に書いて見せるという方法だ。これなら手のひらやスマホほど目立たず、他の子の視線も気にせずに済む。半ば冗談で言ったのに、この提案で合意に至った。よかった。もはや、モールス信号を学ぶしかないかと覚悟していたところだ。
それにしても、子供を迎えるや否や爪を見せている母親なんて、まるで子供の受験待ちの間にネイルサロン行っていたようではないか。おまけに、受験直後にそれを披露するか? 周囲の保護者から白い目で見られないか。却って目立つのではという自分ツッコミが私を襲う。まあいいか。
爪を見せるにあたって、五郎丸ポーズとDaigoポーズのどちらがいいかの意向も聞いたが、どちらもいい顔をしなかった。とにかく目立ちたくないということのようだ。しかし、よくよく考えればポーズを決めるほどの余裕があるのは、それだけで合格のサインだろう。流石に1日残念で、Daigoポーズを決めるほど、私は鋼メンタルではない…と思う、多分。
という、駄文を書き連ねているくらいは、今日は暇。心に余裕。どうか今日は自信満々で出てきて欲しい。あと1時間。
8:40 コワーキングスペースで待機
渋渋への送り出し完了。近くのコワーキングスペースで待機する。
今日は昨日よりも、親子ともに精神的なゆとりがあった。長男は指名手配犯の名前をすべて言えて満足げだったし、私は他の親子を観察する余裕があった。
緊張で顔がこわばっている子。片手に社会の過去問らしき未採点の答案用紙を握りしめているお父さん。今朝、駆け込みで解いたのだろうか。それとも、最後の確認のために以前解いたやつを掴んできたのか。——いろいろと想像してしまう。
昨日今日と、集合時間直後に着くように向かっているが、それでも道は受験生で混雑している。どちらの学校も、事前に家から学校までの道順を実際に歩いて確かめていたが、思っていた以上に時間がかかる。栄東ほどの混雑ではないが。
そういえば、学校に到着し、長男を教室へ見送ったとき、手伝いの学生の中に、長男が見えた気がした。「あれっ?」と思ってもう一度目を凝らしたが、そこには誰もいなかった。あれは、何だったのだろう。ここは長く第一志望に据えていた学校だ。だから、長男がこの学校に通う姿を、何度も想像してきた。そのイメージが強く残っているせいか。
1日か2日で決まってほしいところだけど、どうなるのかな。明日にはともに結果が出ている。宙ぶらりんの状態は、たったの1日。この感覚を味わうのも、あと少し。
楽しむしかないか。楽しくないけど。
7:00 朝カフェでモーニング
起きてすぐは胃が動かない長男のため、今日も早めに家を出て朝食は朝カフェ。「あれ、忘れちゃった。確認したいから調べてよ」と言われ調べさせられたのが重要指名手配犯。「上のポスターと下のポスターの名前言うから確かめてよ!」と全部そらんじて「良かった覚えてた」と安心している。
気がゆるみすぎでは。
5:50 雪は降らず冷たい雨
朝起きてすぐに外を確認。雪は降っていない。良かった。